トランジスタ技術 2006年4月号付録
CPLD基板の加工

 ロジック回路実験ボードにCPLD基板(MAXII搭載)を装着するためには,CPLD基板に多少,手を加える必要があります.主な追加・修正は次のとおりです.


【ロジック回路実験ボード装着用コネクタの取付け】
 ロジック回路実験ボードとCPLD基板はコネクタで結合します.一般にはピン・ソケットとピン・フレームを使用します.すでにCPLD基板にコネクタを装着している場合はそれに対応したものをロジック回路実験ボードに実装すればよいでしょう.
 CN3とCN5に接続するコネクタは,分離せず途中のピンを抜くことでも対応できます(下写真右側).

 

 なお,CPLD基板のCN1は,本連載においては使用しませんので,コネクタを付けなくてもかまいません.また,装着のじゃまにならなければ,すでに何らかの部品が付いていても問題にはなりません.ただし,CPLDへの入力信号がある場合には,Verilog HDLのトップ・モジュール・ファイル(MAX2top2001.v)において入力信号として適切に定義する必要があります.


【CPLDプログラム用コネクタの取付け】
 CPLDのプログラム(回路情報のダウンロード)ためにパソコンのパラレル・ポートと接続するためのコネクタ(Dサブ・25ピン・メス)をハンダ付けします.

 

 CPLD基板のJTAGコネクタに専用のダウンロード・ケーブル(アルテラ製など)を使用する(している)場合は,このコネクタは必要ありません.


【水晶発振器と抵抗の取付け】
 TVゲーム(パソコン用モニタ使用)を実装する場合,クロック信号にするための25[MHz]の水晶発振器を装着する必要があります.この部品は他の実験・実装にも利用できるようにハンダ付けはせず,ICソケットを用いて交換できるようにします.

 



<ソケットの色が違いますが......>


!! 注 意 !!
水晶発振器は金属ケースで覆われていますので,
押し込み過ぎてケースがICソケットのピンと接触しないように注意してください.

(除去したピンがもったいなかったので,別の基板に流用したところ,電源がショートしてしまいました orz )

 ソケットは8ピンDIPタイプ(丸ピン・タイプを推奨)を使用し,不要な4本のピン(4隅以外)を除去してハンダ付けします.水晶発振器は5V,4ピン,四角型のものを使用します.
 また,22〜100[Ω]の抵抗をR20位置にハンダ付けする必要があります.

 


【電源レギュレータ(3.3[V]用)の対応】
 CPLDボードを使うためには,CPLDへ3.3[V]の電源を供給する必要があります.すでにCPLD基板を使用している場合は,3端子レギュレータを装着しているはずです.その場合は,3端子レギュレータはそのままにしておき,ロジック回路実験ボードのジャンパ(JP1)を取り外します.
 もし,新たにCPLD基板を使用する場合は,3端子レギュレータを取り付ける必要はありません.その場合は,ロジック回路実験ボードのジャンパ(JP1)を取り付けることで,CPLDへ3.3[V]の電源を供給することができます.


完成写真